名も無きおじさんの読書感想文

国語力のたいしてない名も無きおじさんが独自の読書感想文を書く予定。

神様のカルテ 夏川草介

読みやすさ☆☆☆☆
面白さ☆☆☆
内容☆☆

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主人公は、医者になって5年目。長野県、松本城の近くの地域医療を行う地方病院で働き続ける。365日24時間対応を掲げている病院のため、昼は内科医、夜は救急医の名札をつけて救急医になる。内科医であるが、夜は、外科が行う骨折の処置などもする。
地方病院の深刻な医者不足のため40時間連続勤務、週の半分は病院で過ごすという劣悪な環境で働いている。
主人公は、夏目漱石の「草枕」を愛読してるので感化されてるのか、言葉遣いが古めかしいので、病院では変な人と思われている。
加えて、医大6年間勉強した後は、八割は大学病院の医局に入るが、残り2割の自分で就職する病院を見つけるというアウトローな生き方もあるのだろう。
変な人と思われている主人公だが、担当してる患者が死んだら、落ち込んだりする、仕事熱心で心優しき男であった。
地方病院の仕事をあくせくこなす日々だったが、大学病院の医局に来ないかの誘いがくる。大学の最先端医療か、大学病院ではしない治療法のない末期患者をみとる地域医療かで悩む日々を送る。いい医者になりたいと思っているが答えは出ず悶々と日々を過ごす。
そして、末期患者をみとって、今しばらく地域医療をやりたいと思うのである。
地域医療を続けるという彼だけど、いつかは最先端医療を学ぶ日はくるのだろう。