名も無きおじさんの読書感想文

国語力のたいしてない名も無きおじさんが独自の読書感想文を書く予定。

孤舟 渡辺淳一

面白い☆☆☆
読みやすさ ☆☆☆☆
内容☆☆
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渡辺淳一先生というと私が20才ぐらい、27年前ぐらいに、軽く読書し始めた時に初めてのめりこんだ作家さんです。
元医者さん。直木賞作家ということで興味を持ちました。初期の医学物は面白かったですね。野口英世の実像を描いた【遠き落日】あたりも面白かった記憶があります。
氏の興味は、医学から始まり、歴史などの伝記小説になり、女性への興味が一番になり男女の話をたくさん書くようになりました。
初期の医学物が好きだった私は、若干ついて行けなくなり、仕事もしだしたので読書も疎遠になりました。
氏の作品を最後に読んだのは、やはり医学物の【麻酔】でした。妻が麻酔から目を覚まさない話でした。面白いのか面白くないのかわからない作品でした。
25年ぶりの渡辺淳一作品の読書。晩年の作品。
【孤舟】というタイトルから、絶望的な孤独を思ったんですが、コミカルで少し笑える作品になってました。重さがなく軽いです。気軽に読書したい人にオススメです。
主人公は、広告関係の会社で仕事が出来て、出世してる人間だったが、定年退職した。
そこから、妻と過ごす時間が長くなり、関係が少しずつ悪くなっていく。またとくにやる事がないので暇をもて余すようになった。
徐々に関係が悪化し、妻が家を出ていく。
その間にインターネットで、デートクラブに入り、若い女性とデートするようになる。
そのうちその女性と旅行したり、スケベなことをしたい願望が出てきて、頑張りだす。読んでるこちら側もトキメキ感じる。いくつになっても若い女性とのふれあいは、男子に元気をくれるんですね。結局その女性とは何もなく仲良しになるんです。
妻は帰ってきて、気遣いのできる新しい自分になったため上手く関係を保てるようになった話です。
定年退職後は、気を付けろというお話ですね。